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団体の想い
団体の想い(平成16年12月設立フォーラムより)

【項目】
 (1)地域の未来・志援センター設立の構想について:理事長 萩原喜之 (NPO法人中部リサイクル運動市民の会)
 (2)全国の環境市民ボランティア活動を支援する立場から:理事 秋山英敏(セブン-イレブンみどりの基金)
 (3)NPOセクターと岐阜県の立場から:理事 竹内ゆみ子(NPO法人ソムニード)
 (4)企業セクターと愛知県の立場から:理事 柴垣民雄(リコー中部株式会社)
 (5)行政セクターと三重県の立場から:理事 出丸朝代(三重県生活部NPO室)
 (6)設立発起人一覧

<付録>
設立フォーラム講演録

【本文】
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(1)地域の未来・志援センター設立の構想について
   理事長 萩原喜之(NPO法人中部リサイクル運動市民の会)

●構想の芽生え
 今回の構想自体のベースにもなっていますが、志のある個人をつないでいこうということが非常に大きな柱になっています。そういう意味でも、今日は発言も萩原個人としてお話をさせていただきます。
 自分のなかで、構想は大げさに言うと10年。7年前に何かしなければいけないなと思ってきました。これは、会ができて25年になります中部リサイクル運動市民の会をやっていくなかで、中部リサイクル運動市民の会という単一の組織では、我々がいま目的、ミッションとしている課題の解決は困難だということに気がついたからです。
 私たちの会自体は、当初「宇宙船地球号の危機を救おう」という言い方をしてきましたが、目的は地球環境問題を解決したいということに尽きているわけです。私たちは言葉を整理して、「持続可能な社会をつくるのだ」という言い方をしてきています。地球全体をなんとかしようということのプロセスとして、そこの街に住んでいる人たちがその街を持続可能な社会に変えていくということです。それは単一の団体でできることではない。
 では、それを実現するためにどうしたらいいかというところに、この構想が軸として必要だろうということになったのが、おおよそ10年前。もやっとしたなかで生まれてきたということです。

●ないものは自分たちで創り出す
 中部リサイクル運動市民の会の歴史を少しお話ししますと、当初は、当然まず自分たちでなんとかしようと行動するわけです。ここにお集まりのみなさんは全員がそうなのだろうと思います。私たちは、ないものは自分たちでつくろう、人に頼らないということで動いてきました。
 そして10年たって、これだと自分たちは自己満足ができるけれども、社会システムにならないということに気がつくわけです。そして、もう自分たちだけで動かないぞ、言葉も違うしやり方も違う、うっとうしい人たちとも組んでいくのだ。ここがパートナーシップのはじまりと言えばはじまりです。
 同時に、25年もやってきていますと、自分たちだけでやることの弊害が出てきます。「ああ、あなた、また中部リサイクルか」ということです。そういう意味では、自分たちはどちらかというとサポート、インキュベートの役目を担わなければいけないのではないかという自覚が芽生えてきます。
 たとえば、いま現在、中部リサイクル運動市民の会という団体でインキュベートしようとしているのは、この地域で生ごみのリサイクルとしたいという個人や団体をつないだり、中小零細企業でオフィスのリサイクルなどの環境行動をしたいという人たちで困っている人たちをつなぐ。これは、すでにオフィスリサイクルネットワークというNPO法人化をしました。そして、それぞれの地域でレジ袋の削減に取り組んでいる市民団体や行政のみなさん、発生抑制、グリーンコンシューマーの活動をしている個人・団体のみなさん、そういったものを支援してきました。
 日本に『NPO法(特定非営利活動促進法)』ができてから、中間支援組織、市民活動を支援する市民活動というのができましたが、なかなかこの中間支援組織というのは、人的に持ち出しになる傾向が強いわけです。そういう意味では中部リサイクル運動市民の会自体が支えきるということの困難性もありまして、外に開こうということがもともと中部リサイクル運動市民の会のなかにありました。

●パートナーシップ立
 そして、2002年に地球環境基金の助成をいただいて、部数が少ししかありませんが、「地球環境パートナーシッププラザの中部版を創ろう!」というかたちで動き出しました。
 実は、これはちょうどヨハネスブルグ・サミット(持続可能な開発に関する世界首脳会議)の前夜になるのですが、東京・青山の地球環境パートナーシッププラザの当時の室長と少し立ち話をしているときに、「青山にある地球環境パートナーシッププラザの地域版をつくっていくという構想があるぞ」という情報をいただいたのがきっかけです。ならば、名古屋でもちょうど考えているのだ、ぜひ調査をして動いてみたいということで、全国各地にある都道府県温暖化防止センターであるとか、サポート機能を有しているであろう全国のさまざまなところに行って調査をしてきました。
 私たちにとって、ある意味では一番反面教師になったのは、今日お越しいただいていますので、あまりずばり言ってしまうとまずいかもしれませんが、青山にある地球環境パートナーシッププラザです。これは、のちほどコンセプトのところで申しあげますが、環境省が財政的に丸抱えをしている団体というかたちになっている。市民団体からもスタッフが青山の地球環境パートナーシッププラザにいるわけですが、私から見るとNPOのよさが消えてしまっている。どうしてもお金を出すところに影響を受けてしまうという弊害があるということです。
 そういう意味で私たちは、こういう言い方はありませんが「パートナーシップ立(りつ)」と言っています。先ほど触れました中間支援組織は、官設官営、官設民営、民設民営、さまざまなかたちで設立していますが、パートナーシップ設パートナーシップ営。各セクターが人・モノ・金を集めて、誰のものでもない、どこのものでもない独立性の高い、地域に立脚したセンターをつくるべきであろうというのが出てきたわけです。そして2002年、このプロジェクトのなかで、愛知・岐阜・三重の中間支援組織で私が知っている個人、環境活動をしている個人、行政におられる個人、企業におられる個人というかたちで声をかけさせていただこうと。
 ただ、最初はやはり組織として声をかけさせていただきました。行政のみなさんですと異動がありますので、この人と仕事をしたいと言ったときには、その人は別の部署にいるということで、行政のみなさんにはとりあえず声をかけませんでした。市民活動のみなさんを中心に議論をはじめ、それが今日お手元にあるパンフレットにメンバーの名前がありますが、あくまでも個人の思いを主体にしながら組織しようというかたちで、組織との関係は緩やかな連携というかたちでスタートしております。
 もうひとつ、愛知・岐阜・三重というかたちをつくっていった外的な要因には、たとえば前三重県知事の北川正恭さんが愛知・岐阜・三重・名古屋市の三県一市の環境行動は統一していこうと提唱したことがあります。これは現在もかたちとしてあります。詰め替え商品の日本チェーンストア協会中部支部といっしょになった統一行動であるとか、そういったことを私たちとしてはさらにバックアップしていきたいということで動きをはじめ、構想をまとめつつありました。

●地域のお金を地域に還元
 そして、新しい出会いがもうひとつあるわけです。あとから各セクターからということでお話をいただきますが、セブン-イレブンのみなさんとの出会いがありました。セブン-イレブンの店頭のレジ横には募金箱が置いてあります。お店は1万店舗を超えているのでしょうか。市民から、1年間に2億数千万円のおつりの募金がある。これをセブン-イレブンみどりの基金というかたちで、日本全国の市民活動をしている人たちに還元するという行動をしていました。
 その当時、お話をお聴きしたのは、たとえば北海道のセブン-イレブンのレジ横の募金から集まったお金は北海道に還元する。地域還元ということをお聴きしました。当時、中部地域はまだセブン-イレブンはなく、いまは増えてきましたが、中部地区で集まったお金はこの地域に還元したいのだというお話を聴きました。
 そうしますと、この地域にどんな市民団体があるのかという情報が必要なわけです。この地域の市民活動団体の情報を集め、場合によっては第三者機関として的確に届けるようなお手伝いができるのではないかということから、セブン-イレブンのみなさんともいっしょになって構想をあたためるという出会いになりました。

●企業の中からの環境行動、環境経営
 そしてもうひとつ、この地域にリコー中部株式会社という会社があります。コピーを売る営業マンのみなさんが、営業するときに顧客に対して、たとえば「名古屋市のごみの有料化がはじまりました」というような情報を提供し、環境のお話をしてくる。そうしますと相手さんからポイントがもらえる。そのポイントを会社がお金に換えるという、非常にめずらしいマッチングシステムをやってきた。
 そのお金は何に使われるかというと、この地域の市民団体に対して助成金として使われる。これは「グリーンプロモーション」というかたちで動き出していました。この動きもリコー中部という企業だけではなくて、今日もメンバーのなかの1人ですが、この地域の中間支援組織である市民フォーラム21・NPOセンターがお手伝いをしていた。
 私たちがこれをやってみて思ったのは、リコー中部の仕組みではありますが、この地域の市民団体にとっては大きな資産になっている。新しい財源になっているということです。そういう意味では、こういったものをシステムとしてさらに高めていって、場合によっては社会システムにしていったらどうだろうか。たとえば、セブン-イレブンの仕組みをさらに広げていった場合、どうなるのだろうか。リコー中部の仕組みを社会的な仕組みにしたらどうなるのだろうか。
 そういったことから私たちは、企業のなかで環境行動をしよう、環境経営をしようという志のある個人が困ったときに支援をしていくような仕組みが、いま必要なのではないかと考えました。

●お互いを支えあうしくみ
 行政マンのみなさんもだいたい3年、長くても5年で場所が変わっていくわけです。新しく入った人は環境の「か」の字もわからない。全員がまた同じようなことをやっていることを、もう少し速やかに情報提供できないだろうか。また環境のセクションについたときに、個人としてこの地域の環境をなんとかしたいという火のついた人たちをつないでいけるような仕組みができないだろうか。
 志のある人は、志のあって困っている人たちを支援する。誰かが誰かを支援する。上から下へではなくて、お互いが困った人たちを助け合うような支援センターというのを設立したいということが、本来の目的であるということです。
 ちょっと目的に引き寄せて経過のお話をさせていただきました。


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(2)全国の環境市民ボランティア活動を支援する立場から
   理事 秋山英敏(セブン-イレブンみどりの基金)

●日本の環境NPOの基盤を支えたい
 限られた時間ですので要点だけお話をさせていただきますと、まずこのセブン-イレブンみどりの基金は、先ほど萩原さんからご説明がありましたように、全国1万店の店頭のお客さまからの募金を社会に還元するという活動をしています。我々事務局スタッフ等の経費は、株式会社セブン-イレブン・ジャパンという会社が、前年のお客さまの募金の30パーセントに相当する額を毎年この基金に寄付してくれます。この寄付金で我々の管理費・事務局費をまかないながら、店頭の募金を地域に、あるいは社会に還元するという活動をしております。
 基金そのものは10年前に設立されましたが、きっかけは会社の創業20周年の記念事業として、お店と本部とが一体となって環境をテーマに社会貢献活動をするということで設立されました。私はその設立のときの提唱者の1人であり、また設立されたあと、この10年余、活動の責任者をしてきました。
 そんな関係で、地域の市民のボランティア活動の方々とはいろいろなところで出会いました。本音で話をしたり相談を受けたりしましたなかで、一番問題なのは何かというと、一つひとつの活動はみなさん非常にすばらしいのですが、全体で見ると、あるいは地域で見ると、非常にまだまだ脆弱な基盤である。もっと言うと、世界のそういう活動をしている団体から見ると、とてもではないけれども、このまま我々が世界でいっしょになって議論するにはほど遠い状態だろうというのを、正直言って10年前に思ったわけです。
 先ほど、くしくも10年前にこの構想を考えていたという萩原さんの話がありましたけれども、私自身も10年前になんとかしてあげたいというかたちでスタートしました。

●市民中心の社会へ
 現在は北海道に北海道市民環境ネットワーク(通称:きたネット)という組織を、ここと同じような視点・考え方で立ち上げました。それから、いま並行的にやっておりますのはエコネット近畿ということで、大阪・兵庫、その他関西圏での同じような組織を、いろいろな人たちといっしょに検討しています。また九州では、九州環境ボランティア会議ということで、すでにボランティアの団体が年1回集まる会議を呼びかけて実施してまいりました。
 私がこれに携わって感じるのは、これからの活動というのは、やはり市民中心の活動社会にしていかなければならないということです。これは私個人の考えですけれども、いままでの日本を引っぱってきたのは幕府とか政府、いわゆる行政が中心に、過去ずっと明治時代を含めてリードしてきたのではないだろうか。そのあと、特に近代国家になってからは、企業が非常に大きな力を持ってきた。特に高度経済成長のときには、まさに日本の企業が引っぱってきたというふうに私は理解しています。
 これから21世紀というのは、さらにこれをほんとうに自分たちの、市民の、いわゆる住んでいる人たちのための事業活動であったり行政であったりするためには、市民が中心にならないといけない。つまり、21世紀は市民の時代のはずだ。その市民の中心的な役割を果たすのが、いま環境をテーマに活動している一つひとつのボランティア団体ではないだろうかと思っています。

●市民の募金を市民へ
 そういう私の1つの考えに基づいて、先ほど言いましたようにセブン-イレブン1万店に置いてある募金箱に入れていただける募金というのは、1日1千人、全国でいうと1千万人のお客さまの1円、5円のお釣り銭なのです。これをどうやって地域、社会に還元するかがみどりの基金の活動であり、私の使命になっています。
 そういう意味で、このお客さまからの募金、もっと言うとお客さまイコール我々からすると市民ですから、その市民にどうやってこの浄財を還元できるかというなかの1つとして、この地域の未来・志援センターということにいっしょになって、みどりの基金、あるいは私としてはやっていきたいということでございます。
 みなさんといっしょに、またこれから悩んだり議論したりするかもしれませんけれども、ぜひご協力をお願いしたいということでございます。


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(3)NPOセクターと岐阜県の立場から
   理事 竹内ゆみ子(NPO法人ソムニード)

●海外協力団体の矛盾
 実は、今日私はここに立つつもりはなかったのですね。岐阜のNPOの代表として駒宮博男さん(NPO法人地球の未来代表)がここに立つはずだったのですが、急きょ私がここで話さなくてはならなくなったということで、たいへん戸惑っています。
 NPO法人ソムニードというのは、高山市に事務局・本部を置いています海外協力団体です。インドを中心にして、ネパールでも地域の自立支援、植林を中心にして非常に貧困層の自立支援をしております。
 この話をしますと、「えっ、高山に本部があるNGOですか」と、たぶんみなさんも思ったのではないかと思います。たいていの方が言います。「どうして東京や名古屋に事務局がないのですか」というふうに言われるのですね。そう言われたときに私たちは、「なぜ田舎に海外協力の事務局があってはいけないの」と言うのですけれども、最初はそう思っていたわけではないのですね。最初は、やはり名古屋のほうにあったらいいなと思っていました。
 実は大手のNGO、ほとんどのNGOが東京・名古屋・大阪に集中しているのです。それでやっていることというと、途上国の農村の支援をやっているところがかなりあるのですね。緊急支援とは別なのですが。そうすると、畑も山もないところに住んでいて、そういうところを日々見ることもない人たちが、途上国の農村地域に行って自立支援活動をしている。このことのほうがおかしいのではないかと気がついたわけです。

●都会の言葉、地方の言葉
 事例紹介的なかたちで、このサポートセンターにこうあってほしいということ、立場としてはこうありたいということになりますが、それを少し述べさせていただきます。
 先ほど言ったように、こういうことはすべて都会中心に進められています。都会の人はどうしても言葉も巧みですし、新しい情報、新しい言葉ということが早く入ってくる。そうするとなんとなく、それを知っていると進んでいるような気になってしまうわけです。
   ところが高山などは、高山は2月1日に合併して、面積は東京都と同じだとみな自慢しているのですが、92パーセントが森林という地域になるのです。そういう地域と、名古屋や大阪や東京の人たちが考える地域の自立とかNPOとか環境の問題はまったく違うのですね。このあたりのことを、ここにいる都会のみなさんにまず知っていただいて、都会の言葉だけで攻めてきてほしくないと。
 それから、地方というところ。ここの駒宮さんの言葉で言いますと、都会というのはいままで持続不可能な生活をしてきた。もう地球の資源は枯渇するから、それではいけないのではないかと。農村に持続可能な社会が残っている。どちらを選択するかは自由なのだけれども、というようなことを書いてあります。
 少なくともここにいらっしゃる方は、都会に住んでいるのだけれども、そこに疑問を持っている。持続可能な社会をつくっていかなくてはいけないと思っている方だろうと思っております。ただ、それを思った途端に非常に自分が自己矛盾している、矛盾のなかにいるということを自覚して、田舎にいる者とつきあっていただきたい。
 田舎の人は、新しい言葉とか新しい概念は知らないのですが、活動をよく見ると、古い言葉で新しい活動をしているところがたくさんあるのです。岐阜県でも地域で自立しなければいけないということで、地域丸ごとNPO法人をとったとか、そういうところがいくつか出てきます。けれども語るときには、農家の人とか、そのへんのおばさんやおじさんという人にわかるように、なるべくカタカナを使わないような語り方をして話す。
 そうすると、都会から見たときに「なんて古くさいことを言っているんだ」と思われるかもしれませんが、ぜひその言葉の裏にあるほんとうの活動を知って、そこのところで共通の課題を持つように。とにかく、言葉が違ったからといって古いと片づけられたくないという思いがあります。

●アットホームに
 田舎の地域自立ということが、実はこれからの未来を切り開くためのモデルケースになっていくのだ。ほんとうはそうなくてはいけないのだけれども、やむを得ずいまは当面便利な都会にいる自分たちが世界に発信するとか、新しい言葉で納得できるようなかたちをとっているのだという、その自戒を込めて、少しアットホームな、「サポートセンターというとちょっと遠い存在で、もう私らにはわからんわ」と思われ思われないサポートセンターにならない限り、ほんとうの環境を考えた地域の未来の志援センターにはならないのではないかと思います。
 このへんのことを、賢くて情報を先に取って、いろいろ弁が立つ人が逆にその言葉遣いを覚えて、地域でやっている人たちに「あなたたちのやっていることはこういうことなのですよ」と示せるようなセンターになっていただければ、たぶん将来明るい地域づくりになるのではないか。そのように期待しております。失礼しました。


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(4)企業セクターと愛知県の立場から
   理事 柴垣民雄(リコー中部株式会社)

●本音で取り組む
 企業セクター、私はリコー中部株式会社という会社で、リコーグループのなかの中部7県を担当している販売会社の部門のなかで、環境だとかCSR(Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任)を経営の軸にどうやって置いていけるのかということを、いま一所懸命取り組んでいるところです。
 かたちだけではなくて本音で、自分たちがそのことをやっていくことがほんとうに大事だとみなが思っていく。それぞれの部門が思っていける。そういう価値や意義をきちっとつくりだしていかないと、いくらきれいごとで環境は大事だからやろう、社会的責任は大事だからやっていこうと思っても、これだけでは絶対に動いていけないという企業の現実。そういうなかで、なんとかその価値や意義というものを自分たちの立場からつくりだしていきたいということを、いま仕事のなかでやっています。
 
●一人ひとりが変わる
 そう思いはじめたのは、もう地域というのは壊れてしまっている、コミュニティーはどうなっているのだろうと、そんな気づきのなかから、「ほんとうに豊かな社会を築いているんだよな」と思っていた社会システムがまったくの幻想であって、決してそんなことにはなっていなかったということの気づき。そこから、とにかく社会は変わっていかなくてはいけないと。
 そのためには、先ほど秋山さんからもいろいろな話がありましたが、1つの担ってきた企業というのも変わっていかなくてはいけない。企業が変わるためには、絶対にそのなかで働く一人ひとりが変わっていかなくてはいけない。わかっているのだけれども、どうやって変わっていくかというのは非常にむずかしいのですね。企業を変えていく、会社が変わっていく。自分の所属するセクターを変えていく、変わっていくというのはほんとうにむずかしいということを痛感しています。
 企業が変わっていく場合、トップが気づいて大きな旗振りをして変わっていく場合もあります。そのなかに働いている一人ひとりのメンバーのなかで、こんなことはどうもおかしい、ここを変えていかなくてはいけないと思って変えていこうという動きもあります。けれども、変えるのはほんとうにむずかしいですね。
 自分がそういうなかでどういうふうに変えていったらいいのだろうかということも、一所懸命知恵を絞り、また行動していくなかで、私自身もほんとうの多くの人たちから力をいただきました。また、自分たちだけではできないことが、先ほど志のネットワークという話がありましたけれども、外の力も借りていっしょになって変えていくぞというところにほんとうに力が結集してくると、小さなところからでも企業は変わっていくことができる。いま、そんな成功体験を心のなかで少しずつ持ちはじめています。

●一緒になって志を助ける
 そういうなかで出会った方のなかには、自分もそういう活動をしていきたい、私もそういう志を持っているのだけれども、なかなか会社を変えていくというのはむずかしいという人もいます。また、会社がそうやって取り組んでいくことで、地域に対してきちっと戦略的に成功するのだということを見せていく、そういうモデルをつくっていくことが非常にむずかしいという現実も、私自身いろいろぶつかっていますし、そういう方たちもいろいろと心のなかで葛藤している。
   そんなときにこういう活動、いま設立準備会ということですが、志を助けていくということですね。志援センターの構想を聞いたときに、自分がほんとうに求めているものと同じだと、そんな思いを持ちました。自分はいま企業のなかでそういう活動をしていますが、まず企業の方たちと手を携えて一緒になって変わっていく。そんな動きを少しずつはじめていきたい。
 そしてNPO、行政、いろいろなセクターの方とも、今度は同じわかり合ったひとつの地域のデザインの枠のなかで、より大きな成功に結びつけていけるような、そんな協働のかたちをいっしょにやっていける。そういう場ができてくると、我々もいっしょに動いている人たちに「そういう場でいっしょに活動しませんか」と声をかけていきやすくなるなと思っています。
 どんなかたちになっていくのか、まだまだ見えないところはたくさんありますけれども、私個人の立場でも、いろいろみなさんに助けてほしい思いを持っています。同時に、いろいろ助けていただいたなかで持ってきたノウハウや考え方は、ぜひ志のある人たちに返していきたいと思っています。
 小さな芽ですけれども大きく育つことを期待しております。よろしくお願いします。


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(5)行政セクターと三重県の立場から
   理事 出丸朝代(三重県生活部NPO室)

●行政の課題
 続きまして、三重県の出丸朝代でございます。三重県生活部NPO室と書いてありますが、私は三重県行政を代表しているわけでも、三重県NPO室を背負ってここへ来ているわけでもありません。三重県に住んでいる、行政に勤めている出丸として、今日は参加をさせていただきました。
 今日配られました、このしおりの真ん中を開いていただきますと、「4.事業」として「支援対象\事業方針」というのがあります。この「それぞれの主体が抱えている問題・課題」の行政のところをご覧いただきたいと思います。
 事業の自由裁量が少ない。担当者の裁量によって事業の解釈や市民への対応が異なる。やる気のある職員が異端児として見られている。地域にとって本来必要な事業計画や予算が立てられない。NPOや市民活動のコーディネートや支援がうまくいっていない。これがいまの行政が抱えている、市民側から見るとこういう問題があるという指摘です。

●新しいルール
 三重県では、1998年に市民の方、県民の方、行政もいっしょになりまして、「誰が公共を担うのか?」というテーマでいろいろな議論をしたことがあります。そのときの議論の内容を集大成したものが「みえパートナーシップ宣言」という7つの言葉にまとめられたのですが、そのときのキーワードが「夢の共有とコストの分担」ということでした。これは1998年です。ワークショップをしますとそういう言葉に行きつくことができる議論ができる素地が、三重県ですでにできたということです。
 「みえパートナーシップ宣言」が行政と市民、それから行政と地域の人たちとの今後のありようを漠然と理念として表したものとするならば、こんにち市民と行政の協働とかパートナーシップだとか、いろいろなことが言われているときに、三重県の市民側の現状の市民と行政の関係を憂うという立場から、「パートナーシップ宣言を一歩進めて、現場で使えるようなルール、仕組み、ついでにツールもつけて、これからの三重県の市民と行政はこういうふうにやっていこうではないか」という提言を市民の方からいただきました。
  
●行政と市民の約束
 これは平成17年、18年、今後の県政運営方針にきっちりと位置づけられるということになっております。それをどの程度実行あるものにしていくかということは、市民の方々がきっちりと見張っていくというのでしょうか、見届けていく必要がある。ややもすると楽に走りがちな行政ですから、それをしっかりと担保して、市民がそれを自分たちも担うという姿勢を示していかなければいけないと思います。
 先ほど私が申しました、いまの行政が抱えているいくつかの課題の対策として、現場で使えるようなパートナーシップ契約をしようと、こういうことなのです。三重県では市民と行政とが納得して協働を進めるために、前もって行政と約束をしようと。約束ごとを交わそうということで、7つの項目があります。その約束は、今日は時間がありませんので省きますが、約束を担保するツールとして2つあります。
 1つは契約です。事業の契約書以外に、もうひとつ協約をしようということです。契約書に書かないものを、その都度この事業に関してこういうことが必要だということが話し合われたものを文書として交わそうということです。事業の途中で新たに何か発生した場合も、文章を追加するということもある。これがツールの1つ。
 ですから、契約書は法的拘束力を持つ契約書と、それから緩やかな約束というようなもので協定書、もしくは協約書。まだ名前は決まっていませんが、そういうようなものをつくろうというのが2種類ですね。
 もうひとつは協働をチェックする仕組みです。評価と言ってしまうと、三重県は事務事業評価システムを導入していますので、成果さえよければ途中が消えてしまうということがありますから、協働というのはプロセスが大事。それから、お互いが理解し合うということがとても大事です。ですから、成果さえ出ればいいというものではありませんので、お互いが気づき合うための自己チェックシートというものを開発しております。それをもう少し発展したものを、エクセレントにしたものを提案してくださるということになっておりまして、三重県が今後取り組む協働事業につきましては、それを全部に導入してもらうというような提案です。
 これがすぐに実行できるかどうかということは、行政のことですからぼちぼちということでしょうけれども、こういう三重県での取り組みが地域の未来・志援センターの行政としての役割の先鞭をつけるというような点で、ほかの方々のご支援ができるのではないか。三重県のこの取り組みが、そういうかたちで広まる。協働のモデルとして広めていただけるということでご支援ができるのではないかと、いま私はそういう立場におりますので、つくづくとそう思うわけです。

●市民になって
 このセンターの設立につきましては、私の名前をここに挙げてくださっていてNPO室となっておりますが、3月に賞味期限が切れます。三重県からはNPOの方と学識の方と、それから私が行政として3つそろっているのですが、行政から抜けるということになりますので、その日が来るのを楽しみにしておりまして、もっと自由な発言ができることを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。


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(6)設立発起人一覧

  秋山英敏 セブンーイレブンみどりの基金
  石井伸弘 NPO法人市民フォーラム21・NPOセンター
  出丸朝代 三重県生活部NPO室
  井上淳之典 寺子屋プロジェクト
  駒宮博男 NPO法人地球の未来
  坂本竜児 事務局
  柴垣民雄 リコー中部株式会社
  新海洋子 エコプラットフォーム東海
  竹内ゆみ子 NPO法人ソムニード
  中川恵子 NPO法人中部リサイクル運動市民の会
  中村弘揮 (財)岐阜県公衆衛生検査センター
  丹羽輝明 行政職員、自立のための道具の会
  萩原喜之 NPO法人中部リサイクル運動市民の会
  朴恵淑 三重環境県民会議
  安田嘉治 保古の湖レンジャー事務所


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